閉鎖性水域である東京湾は、栄養塩の入れ替えが十分ではない。東京湾内の横浜港では、尚、入れ替えが悪くその影響を受け、赤潮の発生の原因の一つとなっている。栄養塩であるN・Pなどの除去は、高度処理を行っている下水処理場の割合が高くなっているので良化している。しかし、富栄養化の観点から見ると、栄養塩の負荷としては、平成26年頃から低下が見られていないので十分な低下ではないように思われる。一般に栄養塩が多いとその他の条件にもより爆発的に赤潮生物が増殖し赤潮の発生となる。図―1に最近までの赤潮発生回数を示した。図中、横浜港推定値とは、発生回数のデータが無い為クロロフィルα50(μg/l)以上の時を赤潮発生とした場合である。この結果、東京湾(参考 東京湾水質調査報告書―東京湾自治体環境保全会議)としては低下傾向であるが、横浜港では、最近、多い状態であり発生回数の低下が見られていない状況である。そこで、横浜港を中心調査した。
今回、赤潮の状況を把握し、その対策の一手段として今まで発表した赤潮発生予測式をまとめ、水温の測定だけによる方法を再考案した。また、赤潮発生の一因である堆積が横浜港の幾つかの水質測定地点で見られたので考察した。そして、りんの処理に於ける低減の方法の一つである有機酸の添加方法についての考察も行ったので報告する。
米本豊
横浜市下水道局と環境創造局に40年従事後退職
横浜市在住
横浜国立大学卒
Annie Steiner
CEO, Greenprint
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横浜港の赤潮対策について
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